防災・BCP

BCP策定を外注する場合の費用相場は? 元自衛官コンサルが依頼前に知っておきたいポイントを解説

はじめに

「BCPを策定したいが、外部に頼むといくらかかるのか分からない」——これは、BCP(事業継続計画)の外注を検討し始めた企業から最も多く寄せられる相談のひとつです。

社内に相場感がないまま複数社に見積もりを取ると、金額の幅が大きくて判断に迷う、という声もよく聞きます。本記事では、BCP策定を外注する際の費用がどのような要素で決まるのか、依頼前に確認しておくべきポイントを整理します。

筆者は自衛隊で危機管理・部隊運用に携わった経験を持ち、現在はIT開発の実務も行うチームでBCP策定支援を行っています。「不測の事態にどう備えるか」という自衛隊での経験と、実際にシステムを構築してきたIT開発の知見の両方から、精神論ではなく実務ベースでBCPの費用感をお伝えします。

BCP策定費用を左右する4つの要素

BCP策定の費用は「一律いくら」と決まるものではなく、主に以下の要素で変動します。

1. 策定の範囲(全社BCP か 部門・拠点単位か)

全社の事業継続計画を一から策定するのか、特定の部門・拠点・特定リスク(地震のみ、サイバー攻撃のみ等)に絞るのかで、必要な調査・ヒアリングの量が変わります。範囲が広いほど工数がかかり、費用も上がる傾向にあります。

2. 現状分析の深さ(BIA:事業影響度分析の有無)

BCPの土台となる「どの業務が止まると、どれくらいの期間でどの程度の損失が出るか」を分析する事業影響度分析(BIA)をどこまで丁寧に行うかで、工数は大きく変わります。簡易的なヒアリングで済ませる場合と、部門ごとに詳細な影響度調査を行う場合とでは、必要な稼働時間が異なります。

3. IT-BCP(情報システムの継続性)を含めるか

近年はランサムウェア被害やシステム障害を想定した「IT-BCP」への関心が高まっています。データバックアップ体制やサーバー冗長化、復旧手順(DRP)まで踏み込んで設計する場合、通常のBCPに加えてIT・情報システム領域の専門知識が必要になり、その分費用に反映されます。

4. 策定後の運用支援(訓練・見直し)を含めるか

BCPは作って終わりではなく、定期的な訓練や見直しがあって初めて機能します。策定のみを依頼するのか、訓練の実施や年次見直しまで含めた継続支援を依頼するのかによっても、契約形態と費用感は変わってきます。

費用感の目安(あくまで一般的な傾向)

BCP策定支援の費用は、上記の要素によって幅が大きく、業界内でも「これが相場」と一律に言い切れるものではありません。一般的には、対象範囲を絞った簡易的な策定支援と、全社規模でBIAから丁寧に行う策定支援とでは、必要な稼働時間に数倍の差が出ると言われています。

そのため、この記事だけで「自社の場合はいくらか」を判断するのは難しいのが実情です。見積もりを取る際は、以下を明確に伝えると、精度の高い金額が出やすくなります。

  • 対象範囲(全社か、特定拠点・部門か)
  • 想定するリスク(自然災害中心か、サイバー攻撃・システム障害も含むか)
  • BIA(事業影響度分析)をどこまで行ってほしいか
  • 策定後の訓練・見直し支援まで依頼したいか

見積もりの内訳を項目ごとに出してもらい、自社にとって本当に必要な範囲かどうかを一つずつ確認することをおすすめします。

依頼前に確認しておきたい3つのポイント

1. 「テンプレートを埋めるだけ」で終わらないか

BCP策定支援の中には、汎用テンプレートに自社名を当てはめるだけで完了してしまうサービスもあります。それでは実際の災害・障害発生時に機能しない可能性があります。自社の業務フロー・システム構成・取引先関係を踏まえた設計になっているかを確認しましょう。

2. IT-BCPまで対応できるか

自然災害だけでなく、サイバー攻撃やシステム障害への備えも含めて相談したい場合、情報システムの専門知識を持つ支援者かどうかを確認する必要があります。BCPコンサルタントの中には、IT領域は専門外というケースも少なくありません。

3. 策定後も伴走してもらえるか

策定して終わりではなく、年次の見直しや訓練実施まで相談できる相手かどうかも、長期的なコストパフォーマンスに関わってきます。

まとめ

BCP策定の外注費用は、対象範囲・現状分析の深さ・IT-BCPの有無・策定後の運用支援の有無によって大きく変わります。金額だけで比較するのではなく、自社にとって本当に必要な範囲を見極めた上で、複数社から内訳付きの見積もりを取ることをおすすめします。

PonTech Labでは、自衛隊での危機管理経験とIT開発の実務知見を活かし、自然災害からサイバー攻撃・システム障害まで見据えたBCP・IT-BCP策定を支援しています。「自社の場合はどれくらいの範囲・費用感になるか知りたい」という段階でも構いません。まずは無料相談で、現状の課題を一緒に整理するところから始められます。

まずは無料相談で、自社に必要なBCPの範囲を整理してみませんか。

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